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ISBN978-4-7807-0742-7 C0095 ¥1143 |
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1,257円(税114円) |
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●著者略歴
中川 正俊(なかがわ まさとし)
1956年、東京生まれ。精神科医。
総合病院精神科、精神科病院、精神科リハビリテーション専門施設などの勤務を経て、現在、田園調布学園大学人間福祉学部教授。子ども2人と3人暮らし。
〈目 次〉
はじめに
妻の病状と私の覚悟
妻の覚悟
できること
葬儀
娘と息子
懺悔
心象風景
こころのすき間
未来予想
夢
医療関係者
霊について
がんを患った二人の患者 ――Aさん――
がんを患った二人の患者 ――Bさん――
喪失の悲嘆に寄り添うということ
「悲嘆のプロセス」考
カウンセリング
――全経過――
――妻からの伝言――
「あとがき」にかえて
二〇〇二年の春に、私は精神科臨床の現場から教育現場へと軸足を移した。二〇年間を臨床医として過ごした末の一大決心だった。転身後は人材育成や専門分野の研究を軸に、ささやかながらも臨床活動を続ける目算を立てていた。それから四ヵ月ほどして妻に胃がんが見つかり、その後は妻とともに病に挑むことが生活の中心となった。
四年半にわたる壮絶な闘病の末、妻は亡くなり、私は教員と医師の二足のわらじを履きつつも家庭では主夫として家事をこなし、また一人親として子どもたちの養育に当たることになった。
自らのこころの切片をそのまま文章に移し替えることで、悲嘆の理解に一石を投じることになれば、これ以上の喜びはない。(「はじめに」より抜粋)