被爆者を援助しつづける医療ソーシャルワーカーたち
型番 ISBN978-4-7807-0650-5 C3047 ¥1429
定価 1,572円(税143円)
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黒岩 晴子:著
 医療ソーシャルワーカーとして医療機関に勤務した後、介護福祉士及び社会福祉士の養成教育に従事し、2000年より佛教大学社会福祉学部に勤務している。専門は社会福祉方法論。多様な領域に対応する医療ソーシャルワークの方法、機能および社会福祉教育方法などに関心をもつ。被爆者の体験を次世代に伝えるため、学生と共に絵本や紙芝居を制作し原爆被害の継承をすすめている。被爆60年の2005年から被爆者や学生と共に学内で原爆展を開催している。

2012年5月中旬発売
A5判 184ページ 並製

*「原爆被害者相談員の会」会員へのインタビューをもとに、質的研究法で明らかにした自律的な医療ソーシャルワーカーの実践過程
*人間としての尊厳と意味ある人生をめざして、被爆者の援助を続けてきた医療ソーシャルワーカーたち。今、求められる自律的なソーシャルワーカー像がここにある。



現在、被爆者は平均年齢77歳、残された時間がないと、日本の政府が原爆被害から何も学んでいないことを指摘し、次世代の人たちのことを思って原子力に依存するエネルギー政策からの転換を求めている。現在と未来の平和と安全を守るために、被爆者の問題や福島の人たちの問題に対して、「他人ごとではない思いやりの気持ち」を持つことが今程、大切な時はないと思う。同じ空気を吸い、水を飲み、食物を摂取する当事者として福島の人たちのこと、被爆者のことを考え、核兵器廃絶・脱原発の声をあげていくべきである。
「ノーモア広島・長崎」「ノーモア・福島」「ノーモア・ヒバクシャ」
(「はじめに」より抜粋)



【目次】
はじめに 3
〈本書における用語について〉 6
第1章 医療ソーシャルワーカーの実践過程研究の意義
? MSWによる被爆者相談活動の背景 10
? 研究の目的と方法 11
? 先行研究と本研究の問題意識 16
第2章 被爆者をめぐる状況
? 原爆投下と歴史的背景 28
? 原子爆弾と被害の概要 33
? 被爆者対策と問題点 37
? 高齢期を迎えた被爆者の実態 49
第3章 質的研究からとらえる
? 質的研究の採用理由 64
? MSWの実践過程の調査 71
第4章 修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチによる調査結果
? 了解不能の怒りと問題を共有するプロセス 88
? 援助の意志固めのプロセス 102
? しなやかな関係形成による協働のプロセス  118
? 全プロセスの結果 128
第5章 医療ソーシャルワーカーによる相談援助活動
? 被爆者への医療ソーシャルワークの変遷 134
? 医療ソーシャルワークの事例と実践過程の検証 139
第6章 考察
? 研究のオリジナリティー 154
? 本研究の限界 161
第7章 自律的ソーシャルワーカーの課題
? 医療ソーシャルワーカーの課題 166
? 教育における課題 168
おわりに 176
謝辞 177
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