ハマる戦争に、逃げる平和 ―抑止から安心供与の外交へ―
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『ハマる戦争に、逃げる平和 ―抑止から安心供与の外交へ―』

国際社会の平和のためには、抑止から安心供与への転換を!
「国際政治は抑止論の呪縛に囚われています。抑止論は軍事能力や同盟国に依存しながら、自国の安全保障を確保しようとします。このような抑止論は安全保障のジレンマに陥り、その先にあるのは戦争です。こうして国際政治は戦争にハマっていきます。戦争にハマれば、国際政治の世界から平和は逃げていきます。ロシアのウクライナへの軍事侵攻は安全保障のジレンマに陥った抑止論の結果です。」

著者:石黒 馨(イシグロ カオル)
1954年、愛知県に生まれる。1985年、神戸大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、神戸大学大学院経済学研究科教授を経て、神戸大学教授、Peace with Development主催。専攻、国際政治経済学、博士(経済学)。

●目次
はしがき 2
第1部 強制外交と安心供与の外交
 第1章 安全保障の戦略分析 10
   1 安全保障の国際政治学 10
   2 戦略分析とは何か 16
   3 強制外交―脅して従わせる 17
   4 安心供与の外交―不安を取り除く 19
   5 外交政策の選択 21
   6 ウクライナ戦争の教訓 23
 第2章 抑止―脅して従わせる 25
   1 抑止の国際関係 25
   2 防衛国の強硬派(タカ派)と和平派(ハト派) 28
   3 抑止の条件 31
   4 抑止に影響する要因 33
   5 報復の信憑性とシグナリング 35
   6 抑止論と限界 37
 第3章 安心供与―不安を取り除く 40
   1 安心供与の国際関係 41
   2 防衛国の強硬派(タカ派)と和平派(ハト派) 43
   3 安心供与の条件 45
   4 安心供与に影響する要因 47
   5 強制力自制の信頼性とシグナリング 48
   6 安心供与論の課題 52
第2部 安全保障は囚人のジレンマ
 第4章 囚人のジレンマ 56
   1 ゲーム理論 56
   2 囚人のジレンマゲーム 58
   3 囚人の選好 61
   4 地球温暖化問題と囚人のジレンマゲーム 63
   5 ゲームの均衡 64
   6 囚人のジレンマとは何か 65
 第5章 安全保障のジレンマ 68
   1 安全保障のジレンマとは何か 69
   2 安全保障のジレンマゲーム 70
   3 安全保障のジレンマは囚人のジレンマ 73
   4 安全保障のジレンマからの脱却 75
 第6章 安心供与ゲーム 79
   1 安心供与ゲームとは何か 80
   2 先制攻撃ゲーム 82
   3 戦争は回避できるか 86
   4 相互拘束的な制度―パワー(強制力)の戦略的抑制 89
第3部 安全保障政策
 第7章 日本の安全保障政策 96
   1 専守防衛とは何か 97
   2 集団的自衛権と専守防衛の破綻 103
   3 反撃能力と日本のリスク 107
 第8章 日米同盟のジレンマ 113
   1 戦争に巻き込まれるリスク 114
   2 米国に見捨てられる不安 121
 第9章 北朝鮮の核開発への対応 126
   1 北朝鮮の核危機 127
   2 北朝鮮の非核化と抑止の失敗 129
   3 北朝鮮の核放棄と安心供与 134
あとがき 142
参考文献 145
索引 149

判型  A5判(並製) 152頁 
ISBN   978-4-7807-2255-0
定価  2200円(税込み)
刊行日 2024年2月26日
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