型番 |
ISBN978-4-7807-0645-1 C0072 |
定価 |
8,381円(税762円) |
販売価格 |
8,381円(税762円)
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私は、野外彫刻の芸術と環境芸術・モニュメンタルに惹かれ、人々の平和への願いや、想いが形象化された彫刻の普遍的な社会性に視点を置き撮影を続けてきました。
本書は、北は北方領土を望む日本最東端の根室から、南は強制疎開で戦争マラリアの犠牲になった最南端・沖縄の波照間島まで(全47都道府県)、私が、この間くまなく歩いて撮りためた国内外の戦争に関わる平和のモニュメント・祈念碑(570点余を総頁322頁(別帖2頁)写真275頁掲載)をまとめたものです。
記念・祈念碑の撮影では、どこに行っても、日本の戦争死者310万人の声なき声を聴く思いがして、居住まいを正さずにはいられませんでした。同時に、これらの碑に託された遺族や関係者の象徴的な思いが強く胸に迫りました。
2010年は日本の敗戦、戦後65年でしたが、1941年12月8日に日本軍がハワイ島真珠湾の米艦隊を奇襲攻撃し始まった太平洋戦争の開戦から2011年は70年になります。
とはいえ今では、かつて日本で戦争があり、アジア各地を侵略し、2000万人の犠牲者を出し、戦争の惨禍をあたえたことを知らない若い世代も少なくありません。世界中で、平和が脅かされている今日、先の15年戦争を振り返り、過去の記憶に想いを馳せ、この教訓を平和な明日を築く力とすることこそ、現代を生きる私たちの責任ではないでしょうか。
(「刊行にあたって」より)
著者紹介
藤田観龍(ふじた・かんりゅう)
1942年福岡県生まれ
1966年から報道写真分野で30余年にわたって活躍する。日本各地の彫刻・モニュメント撮影をライフワークとしている。