二〇一一年三月十一日、世界中の人々の記憶に刻まれた未曾有の災害・東日本大震災から、
一年が経とうとしています。
　震災以降、日本では不思議な現象が起きています。それは、現代では忘れ去られてしまっ
た日本の伝統的な精神、家族の絆、兄弟愛、師弟愛、郷土愛、人類愛……、これらが震災によっ
て見直されてきている。もう一度、日本の精神性を取り戻そうという大きなうねりが、日本
中に広まっているのです。
　今、日本は、再生・復活の時代に入ったのです。
　今回、私がこの本を執筆する決意をしたのは、新たなる時代に突入した激動の時代を、共
に歩み、共に生きる、この時代をみんな一緒に生き抜いてもらいたいと思ったからです。
　アメリカ、ヨーロッパ、アジア……世界も大転換期、全世界的に激動の時代に入ったと言
える今、安易な状況では生きられないぞ、と。今まで以上に最大のリスクを背負っているの
だ、と。生きて生きて、生き抜こうぜ、と。
世界は暗く、深く、恐ろしく震撼するような出来事に溢れている反面、感動や夢も混在し
ています。
　生きていくには厳しい時代に入ったということ、最大のリスクを避けては通れないという
こと、そして、その先の栄光や未来の夢を手に入れるためには、過酷な試練が待っていると
いうことです。
　これは、国境も民族もイデオロギーもすべてを超え、全人類に言えることなのです。
　一人ひとりの真価が問われるということ。
　世界を平和にするのも、破滅させるのも、あなた自身にかかっているということなのです。
自己の生き方に対する答えを求められる時代、自己の責任分担が求められる時代、自分で判
断して答えを出す！　誰を頼っても答えてはくれない。
　そう、サバイバルとは、己の心との闘いなのです！
　　　　　　　　　　　　　　　　　《著者の「プロローグ」から》