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ISBN978-4-7807-1253-7 C0033 ¥1200 |
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1,320円(税120円) |
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A5判並製・160頁
田上 孝一 著
2015/12発行(2016/1発売)
本書は前著『マルクス疎外論の諸相』(田上 2013)に続き、カール・マルクスの理論的核心が疎外論にあるとした上で、そのようなマルクス疎外論の現代における理論的可能性を模索しようとする試みである。
このような本書の試みの前提となるのは、マルクスが疎外論者であったという事実である。しかしこれに対して、疎外論は若きマルクスの未熟な理論であり、後になってマルクス自身により自己批判的に克服されたという解釈がある。この解釈が正しければ本書の試みは意味を成さないが、幸いにもこうした疎外論超克説は間違っており、その誤謬の詳細な検討はすでに旧著(田上 2000)で終えてある。
本書は既発表の旧稿に、書き下ろしを加えて成ったものである。
本書は論文集であり、どの章から読まれてもかまわないが、第一章は本書全体の序説として本書のために書き下ろしたものなので、この章だけでも読んでいただければと願う。また第三章は元々入門的意図で書かれたものなので、比較的読み易いと思う。第四章補論のみ敬体だが、これは初出時掲載誌の編集方針に従ったためである。
(「序文」より)
●著者略歴
田上 孝一(たがみ こういち)
1967年 東京生まれ
1989年 法政大学文学部哲学科卒業
1991年 立正大学大学院文学研究科哲学専攻修士課程修了
2000年 博士(文学)(立正大学)
現 在 立正大学非常勤講師・立正大学人文科学研究所研究員
専 攻 哲学・倫理学
《主要著書》
『初期マルクスの疎外論――疎外論超克説批判――』
(時潮社、2000年)
『実践の環境倫理学
――肉食・タバコ・クルマ社会へのオルタナティヴ――』
(時潮社、2006年)
『フシギなくらい見えてくる! 本当にわかる倫理学』
(日本実業出版社、2010年)
『マルクス疎外論の諸相』
(時潮社、2013年)