多摩川のほとり
型番 ISBN 978-4-7807-2274-1
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1,760円(税160円)

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多摩川を舞台にした少年の物語

多摩川は私にとって思い出のたくさん詰まった場所で、生活の中に溶け込んでいた。多摩川は東京と神奈川に挟まれた川で、子供たちは大田区側からガス橋を渡り、川崎側にある水門の河口の堰に小魚を捕りに行ったりして遊んで過ごした。
土手や河川敷には、いろいろな生き物が生息している。そんな生き物たちを見つけては捕まえて遊んだりもした。今とちがって遊び事は自分たちで考えた時代であった。
子供は、大人の複雑な社会など我関せずと日々戯れていた。そんな多摩川のほとりでの思い出を、私は大人になっても大切な宝石箱のように抱きしめていて、開けるとオルゴールの音色が脳裏によみがえる。(「プロローグ」より)


著者:甲斐貴史(かい・たかふみ)  (本名・丸山伸弥)
1947(昭和22)年、東京・神田生まれ。5人兄弟の末っ子として育つ。大学卒業後、航空会社のグランドハンドリング業務に従事し、60歳で定年を迎える。労働組合の役員を続け、現在に至る。趣味は、エッセイ・ポエム・小説などの文章を書くこと、音楽鑑賞、料理研究など。
著書に『季節の中で 二四節気七二候 詩文集』『安くて 旨くて 楽しくて――我流 私の料理エッセイ』(ともに本の泉社)がある。


目次

プロローグ• 多摩川 ほのかなる香りをもとめて 5
1• 家族 15
2• 春が来て小高い丘へ 23
  春愁/そよ風に銀輪が走る/寄り道/いざ亀甲山古墳へ/竹鉄砲と竹トンボ
3• 最後の夏休み 39
  川遊び/宿題
4• 台風 57
  二学期の始まり/台風の接近/九月二六日金曜日
5• イカダの冒険 71
6• ずる休み 81
7• 春・夏・秋が過ぎて 89
   冬の訪れ/焚き火/クリスマス
8• 雪だるま 101
9• ほたるのひかり窓のゆうき──友情 111
あとがき 122


判型  四六判(並製) 128頁 
ISBN   978-4-7807-2274-1
定価  1760円(税込)
発行日 2025年7月30日
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