内容紹介
権力に無条件で服従しなければ排斥される“銃後の社会”の恐怖。それでも抗い抜いた人々の精神をわがものとしたい。時代の逆回転を食い止めるために、だけでなく、私たち一人ひとりの生き方の問題でもあるからだ。　　　──斎藤貴男（ジャーナリスト）
　本書は石播人権回復闘争の先陣を切った武蔵地区の７人の労働者によるたたかいを描いているが、労働運動や政党活動、あるいは労働組合のあり方など労働問題全般について言及するのが目的ではない。会社にとって気にいらない考え方を持つ人間に対し、集団による徹底した差別と差別に根ざした嫌がらせが長期にわたって行われ、人生の半分を抹殺されてしまった人たちのたたかいの生きざまを描いたドキュメントである。